2種類の金属線を用いて温度センサーとして使われている熱電対

2種類の金属線を用いて温度センサーとして使われている熱電対

2種類の金属線を用いて温度センサーとして使われている熱電対


熱電対とは何なのか



熱電対と言われても、何のことだかよくわからない人が多いと思います。自分で調べてみても、専門用語ばかり使用しているので、普通の人では理解できない内容になっていることが多いでしょう。

熱電対というのは、2種類の金属線の両端を接続して作った回路、若しくはその2種類の金属線のことを指します。この2つの接続点に温度差を与えると起電力つまり電圧が発生します。この起電力が発生する原理を応用したのが熱電対です。使用する際には接点の片側を測定したい対象物に取り付け(熱接点)、反対の接点を既知の温度のもの(冷接点)、例えば氷水のように温度が0度だと分かっている物などに入れてその起電力を測定し、起電力表から測定点の温度を読み取るのです。工業用には氷水のような冷接点を使用する方法は実用的ではないため、機器内部の温度計測システムによって温度を簡単に測定することができます。つまり熱電対は温度センサーとして主に用いられており、工業製品などで多く使用されています。熱電対では何のことだかわからないという人でも、温度センサーと言えば理解できる人が多いでしょう。

熱電対を利用した温度センサーの測定可能な温度は使用する金属の種類やその組み合わせによって異なりますが、-200度程度の低温から1,000度を超える高温まで幅広く測定が可能です。また他の様式の温度センサーと比較して広く温度範囲が測定できるだけでなく安価であるため工業用温度センサーとして最も多く使用されています。



いろいろなところに使用されている



熱電対を利用した温度センサーは、どのようなところに使用されているのでしょうか。工業的には300度から1,700度ぐらいで利用されています。この温度域を下回る温度では測定誤差が大きく、上回ると熱電対の劣化が激しいためだと言われています。大部分はこの範囲で温度を管理しなければいけない多くの場所で利用されています。その中には焼却炉なども含まれています。ゴミなどを焼却する焼却炉というのは、低温では対象物をしっかりと燃やすことが出来ませんし、逆にあまり高温になりすぎると焼却炉自体が危険になります。

それ以外にはどのような物に使用されているのでしょうか。それは熱処理を行う機械類です。熱処理を行う機械というのはたくさんあり、主に工場などで使用されていることが多いでしょう。熱処理は陶器や金属に対して行う場合が多いのでかなりの高温になります。また、一定の温度で一定時間熱処理を行うだけでなく、途中で温度を上げたり、下げたり、場合によってはその温度調節のスピードも管理しなければならない場合があります。その例が金属の焼き入れや焼き戻しです。このようなときには決められた温度に決められたスピードでする必要がある為、温度を常に測定し続ける必要があります。このようなときに利用されているのが温度センサーです。

それ以外にもダムのようなコンクリートを大量に打設する場合に使われる例もあります。コンクリートが硬化するときはセメントの水和反応で発熱するため、その熱が構造物に影響を及ぼさないか確認するためです。このように安価な熱電対を利用した温度センサーが利用されている場面は、普段生活しているときには気付きにくいですが沢山あります。



実験や研究に使うこともある



学校でも物理の授業は行っているでしょうが、熱処理をしなければいけないような実験は行いません。しかし研究機関などでは、かなり高温になり精度も必要となる実験や研究を行う必要が出てきます。このような場合には、焼却炉や金属の熱処理などと同じように、温度センサーが必要不可欠になります。工場やゴミ処理場などでは基本的に高温での作業となるので、高温に対処できるような物でなければいけません。熱電対は300度から1,700度ぐらいで利用されていると上記でも触れました。研究機関などでは、さらに高温となる実験や研究などで行うことが多いので、最高で1,700度程度まで耐えられる熱電対はとても適していると言えるでしょう。

しかし、研究内容によっては熱電対より更に精度の高い温度測定が必要な場合があります。そのような場合には他の温度を測定する機構を使った温度計を使用することもあります。測温抵抗体という金属の電気抵抗が温度にほぼ比例して変化することを利用した温度センサーなどがその例です。測温抵抗体を利用した温度センサーは精度は熱電対よりも優れているのですが、その分高価になるので、精度を必要としない工場や中小企業などではあまり経済的だとは言えないでしょう。逆に熱電対の場合には、精度は若干測温抵抗体に劣るのですが、安価なので使用しやすいというメリットがあります。精度が少し劣るとは言っても、かなり高い精度を誇っているので、普通に使用する分には全く問題はなく、現在では最も多く使用されています。





次の記事へ


Copyright © 2015 Fieldpro, Inc. All Rights Reserved.